「Slop(スロップ)」という言葉をご存じでしょうか?
2024年、英コリンズ辞典の「今年の単語」ショートリストにも選ばれた、今IT業界で注目されているネットスラングです。
本来の意味は「こぼれた液体」や「家畜にやる残飯」のことですが、AI時代における新語として、「AIが生成した、質の低い、誰も望んでいないコンテンツ」を指す言葉として定着しつつあります。

薄い情報が羅列されているだけのサイトとかね

いわば、現代版の「スパム」と言えるね

最近、よく見るようになった言葉だね

話題になったきっかけは大きく2つある。
1つはさっき言ったコリンズ辞典が取り上げたことによる社会的な認知。
そしてもう1つは、ユーザーが限界を感じ始めたゾンビ・シュリンプ現象だ。

シュリンプってエビだよね?
ゾンビのエビ…?

海外のFacebookなどで、AIが作った『エビでできたイエス・キリスト』や『空を飛ぶサイボーグのおばあちゃん』みたいな、意味不明で不気味な画像が大量に投稿され、それにボットが『アーメン!』『美しい!』とコメントし合う現象が起きたんだ。
人間が誰もいない、AI同士の奇妙な空間…。
これを見て人々は「ネットがゴミで埋め尽くされている…」
と危機感を抱いた。これが爆発的に広まった背景だよ。

ディストピア感あるなあ…

まあ、こういった現象はなにも初めてのことではない。
過去にインターネットが経験したある歴史と同じような道を辿っている。
インターネットの歴史を振り返ると、スパムが蔓延したことで、それを防ぐために多くのビジネスや企業が生まれました。
このスロップについても同様のことが言えるでしょう。
これからスロップが蔓延していくのは間違いないでしょう。
そんな中、スパムの歴史を振り返りながら、スロップの蔓延によって生まれる可能性のある、あるいは生まれつつあるビジネスを考察してみましょう。
スロップの蔓延で何が生まれるか?
歴史は繰り返します。
AIによる「スロップ」がネットを埋め尽くすこれからの時代、私は「アンチ・スロップ・ビジネス」は急速に進化していくであろうと考えています。
例えば、かつてメール配信ベンダーが「信頼」を売ったように、今後は「これは人間が作った本物のコンテンツです」と証明する認証機関やプラットフォームがビジネスになるでしょう。
消費者はすでに「AIっぽい」コンテンツに飽き始めています。
スロップを見分けるリテラシーも急速に高まっていき、AI臭がするものを無意識にスルーしていくようになると思います。

そもそも「これってAIかな?」と疑いながらSNSを見ること自体が結構疲れちゃうんだよね。

そう、それがまさに『Slop疲れ』だね。
歴史は繰り返す。
かつてスパムメールが蔓延したことで、逆に『セキュリティ対策』や『信頼できる配信者』というビジネスが生まれたように、Slopの蔓延も新しいチャンスを生むんだよ。
これからネット上がSlopで埋め尽くされるのは、残念ながら避けられない未来でしょう。しかし、そこにビジネスのヒントがあります。
ここからは、ちょっと極端な予測です。
かつてメール配信ベンダーが「信頼」を売ったように、今後は「これは人間が作った本物のコンテンツです」と証明する認証機関やプラットフォームがビジネスになるでしょう。
「Made by Human」のマークの価値は、日に日に増していきます。
また、Gmailがスパムメールを強力にブロックして覇権を握ったように、次世代のSNSや検索エンジンは、「いかにAI Slopを排除し、有益な情報だけを表示できるか」が勝負になります。

ここからは私の予測だけど、Slopへの拒否感が高まると、マーケティングは一周回って『超アナログ』に価値が出ると思う。

超アナログ…ですか?せっかくAIが進化したのに?

テクノロジーが進化しすぎて『誰でも簡単にコンテンツを作れる』ようになったからこそ、『人間にしかできない体験』が輝く。
コミュニティ、対面、生の声、直接営業。
『きれいな文章』よりも『泥臭い本音』。
結果的に、人間の思考や工夫、熱量といったものが、これからのマーケティングでは大きな武器になっていくだろうね。
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