
かつてのバブル時代、「24時間戦えますか?」と問いかける栄養ドリンクCMがあったのは知っているかな?

今だと大炎上しそう

当時の上昇志向、イケイケ時代の空気感の中では、大ヒットして流行語大賞も受賞しているんだよ。

今の時代じゃ考えられないね

その時代を生きる人々にとって当たり前に共有されている価値観や空気感のことを、難しい言葉で世相とか時代精神(ツァイストガイスト)といったりする。

マーケティングの実践には、時代精神や世相、そしてその移ろいを敏感に読み解く力が求められる。

マーケティングの本質は、人々の課題を深く読み取ることだもんね

では、どうすれば、この目に見えない「価値観」や「空気感」をキャッチすることができる思う?

ニ、ニュースを見たり、SNSの流行を追いかけたり…?

もちろん重要だが、そういった情報を追いかけるときに、どのような視点で捉えるか、がもっと重要だ。
その一つとして、「消費」という切り口で世の中を見てみることをお勧めする。

人が何を買っているか、ということ?

もっと言うと、人が「何にお金を使い」、「何にお金を使わないか」だ。

今日は、このお金の使い方から読み取れる、近年の空気感の変化について紹介しよう。
Underconsumption Core(アンダーコンサンプション・コア)とは?
Underconsumption Core(アンダーコンサンプション・コア)とは、直訳すれば「過少消費コア」。
「Core」は「Cottagecore(田舎暮らし風)」や「Barbiecore(バービー人形風)」のように、特定のファッションスタイルを表す言葉です。
つまり、「物を極限まで少なく持ち、すでに持っている物を骨の髄まで愛し抜く」というライフスタイルを指し、今、海外のSNSを中心に、新しいムーブメントとして休息に広がっています。
きっかけは過剰消費への疲れ?
TikTokやYouTubeを開けば、毎日のように流れてくる
「爆買い」
「購入品紹介」。
「○○を100万円分買ってみた」
のような動画は、確かに刺激も強く面白い動画かもしれません。
でも、このような、いわばオーバーコンサンプション(過剰消費)の刺激に、消費者、特にZ世代と言われる人たちは少し疲れてきたのかもしれません。
こういった世の中の気持ちに敏感なインフルエンサーたちが、あえて「消費しないこと」に「Core」という言葉をつけ足し、「買わないことは、貧乏や節約とかケチ臭いことではない。『クールなスタイル』なんだ」と表現したことで、大量消費文化に対するアンチテーゼとして、そういった消費疲れにうんざりしていた人たちに刺さり、大きな流れとなったのでしょう。
大きなお金を持っている、たくさんのものを所有している、消費している。
そんなことをアピールするのはダサいんじゃないか。インフルエンサーに踊れされてるだけじゃないか。
それに対して、一つモノを長く愛用し、大切にする方が、自分軸を持っていてかっこいいし、知的でイケている。
そんな価値観のトレンドが生まれてきていようです。
もちろん、トレンドである以上一過性の流行となる可能性もありますが、しばらくは大きな潮流の一つとなるでしょう。
特にZ世代をターゲットとした広告やSNS運用においては、気に留めておかなければならないトレンドです。



